本研究では、野生型に比べて茎が短いer変異体とepfl4 epfl6二重変異体を活用して、茎の成長で働く新因子の発見を目指した。まず、野生型、er変異体、epfl4 epfl6二重変異体の茎を詳細に観察し、両変異体では茎の先端に近い部分で早期に細胞増殖が停止することを見出した。次に野生型と両変異体のこの部位での網羅的遺伝子発現解析により、両変異体で発現が減少する新たな受容体遺伝子を見出した。ゲノムにはこの新受容体遺伝子の類似遺伝子も存在したので、これらの二重変異体を作成したところ、茎の成長が著しく阻害された。すなわち、本研究で目指した、茎の成長に関わる新因子の同定が達成できた。
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