CEACAMは細胞間接着分子で、我々はその一つである Ceacam2-L が精巣性上皮に高発現することを発見した。CEACAM2-Lは伸長精子細胞の細胞質を囲む形質膜に特異的に存在し、セルトリ細胞に発現するPoliovirus receptor (PVR)と近接していた。免疫沈降法により、これらが分子間相互作用することが判明した。さらにCOS7培養細胞を用いた実験によって、Ceacam2-L とPVRがヘテロ4量体の複合体を形成することが判明した。これらの結果は、伸長精子細胞の余剰細胞質をセルトリ細胞が認識する過程に、Ceacam2-L とPVRの分子間相互作用が関わっていることを示唆する。
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