研究課題/領域番号 |
24570075
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研究機関 | いわき明星大学 |
研究代表者 |
岩田 惠理 いわき明星大学, 科学技術学部, 教授 (70382786)
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研究分担者 |
大久保 範聡 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (10370131)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 社会順位 / 性分化 / 攻撃性 |
研究実績の概要 |
カクレクマノミの性分化に影響を与える社会環境要因を突き止めるための研究を行っている。今年度は以下の結果を得ることができた。 前年度に引き続き、カクレクマノミのパートナー選好性を確認するため、産卵に至ったペアと至らなかったペアのパートナーを交換し、行動観察および産卵の有無を確認した。その結果、パートナーを替えることで今まで産卵できなかった個体も産卵を開始できることが確認された。 性分化過程を継時的に検証するため、未成熟なクマノミを3匹一組で様々な期間飼育を行い、行動解析と性ステロイドホルモン濃度の測定、性分化に関わる遺伝子の転写活性量の評価などを行う実験を開始した。現在、90日間飼育までの実験が終了しており、長期飼育実験群は飼育を継続中である。90日までの飼育では性分化の誘導は確認されなかった。社会順位は実験開始後すぐに認められたが、群形成後90日が過ぎても、優位個体の優位性行動と葛藤行動が多く認められた。以上の結果より、群形成後90日ではまだ社会順位が不安定であり、性分化は群の社会順位が安定してから誘導させるのではないかとの仮説を立て、実験を継続中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マンパワーの問題で実験と論文執筆が全体的に遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
性分化誘導実験の長期飼育群の実験を継続して実施する。性ステロイドの測定と遺伝子転写活性量の評価は、試薬の節約のため、サンプルがそろってから一気に行う予定である。 27年度は最終年度であるので、論文執筆を精力的に行う予定である。25年度に実施したエストラジオールと攻撃性の関係、昨年度実施したパートナー選好性の実験については早々に論文を投稿し、性分化誘導実験については年度中に論文執筆を開始する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成24年度に支出超過金を出してしまったため、26年度は慎重に執行を行い、却って876円の次年度使用額が生じてしまった。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度は本課題の最終年度に当たるため、この次年度使用額と今年度の経費を主に試薬等の購入や論文投稿料の物品費として使用する予定である。
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