研究課題
基盤研究(C)
コオロギを用いた研究から、ガス状の拡散性分子である一酸化窒素(NO)は、短期記憶を長期記憶へと誘導する重要な物質であることが知られている。しかしながら昆虫の記憶中枢であるキノコ体において、NOが果たしている役割は不明であった。本研究によって、NOは、キノコ体の内在ニューロンである大型ケニオン細胞によって産生され、細胞内のシグナル伝達を介して各種のイオンチャネルタンパク質の性質を変え、膜の興奮性を上昇させるモジュレーターとしての働きがあることが示された。
神経生理学