室傍器官は間脳第三脳室に存在する脳室周囲器官の一つである。本研究において、両生類、硬骨魚類、円口類の脳には室傍器官が存在し、室傍器官はGnIHニューロンやGnRHニューロンを介して下垂体と神経連絡していた。また、ナメクジウオにおいても室傍器官を構成するセロトニン陽性脳脊髄液接触ニューロンと類似した細胞が前頭器官周辺に見られた。これらのことは室傍器官が哺乳類以外の脊索動物は持つ器官であり、さらに下垂体との関連は共通した機能であることを示唆するものである。しかしながら、室傍器官の機能については未だ不明である。
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