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2012 年度 実施状況報告書

プレパラートがタイプ標本である場合における劣化標本の危急的救済と分類学的課題解決

研究課題

研究課題/領域番号 24570095
研究種目

基盤研究(C)

研究機関宮城教育大学

研究代表者

島野 智之  宮城教育大学, 環境教育実践研究センター, 准教授 (70355337)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード動物分類学 / 標本
研究概要

本研究はプレパラート標本がタイプ標本となっている他の分類群について分類学的措置を考える良いモデルとして,管理手法の検討も合わせて,進めている.
1. 国立科学博物館などに保管されているタイプ標本,および登録されている標本の精査を行い.まず,所蔵標本のデータベース化を行い,現存する標本の状態を確認している.また,一部は,リマウントを開始した.また,国立科学博物館所蔵の約1650点のタイプ標本を含む,すべての所蔵ダニ標本について,これ以上,劣化しないように,シーリングを手作業で行っている.特に,リマウントについては,粉砕した標本を除き,黒化したガムクロラール標本であれば,このなかから当初の標本を救い出すことが可能であることがわかったため,今後,黒化したガムクロラール標本についてのリマウントを行う予定である.
2. タイプ産地から土壌とリターを採集し,ツルグレン装置にてササラダニを抽出する作業を開始した.ソーティングおよび簡易同定をした後,トポタイプは液浸標本として保管する.
3. 日本産,ササラダニ約750種について,土壌性を中心にリビジョンを作成した,平易な図による検索表をつけて,だれにでも種までたどり着けるようにした.現在印刷中.
4. 標本の作製手法,現在の分類体系,及び,分類学的な背景をわかりやすく記述し,図表等を合わせて一般書として出版公表した.
5. これらの標本に基づく,新種記載を行っている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

標本のデータベース化は順調に進んでいる.
計画を前倒しして,リビジョンを作成した,また標本の作製マニュアルや分類学的背景をわかりやすくのべた一般書を執筆発行した.

今後の研究の推進方策

トポタイプの収集は,今年度集中して行う.
また,標本の収集について,全国25カ所から土壌を収集し,これをトポタイプおよびDNA用標本とする計画を新たに作成し,実施する.

次年度の研究費の使用計画

当初の予定通り

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (1件) 図書 (2件)

  • [学会発表] 琵琶湖の水草には土壌ダニがたくさんいた2012

    • 著者名/発表者名
      島野智之・佐藤拓也・栗城源一・楠岡泰
    • 学会等名
      日本動物学会
    • 発表場所
      大阪大学豊中キャンパス(大阪府)
    • 年月日
      20120913-20120915
  • [図書] 土壌動物2013

    • 著者名/発表者名
      島野智之
    • 総ページ数
      印刷中
    • 出版者
      東海大学出版会(青木淳一(編))
  • [図書] ダニ・マニア2012

    • 著者名/発表者名
      島野智之
    • 総ページ数
      215
    • 出版者
      八坂書房

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公開日: 2014-07-24  

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