研究成果の概要 |
被子植物の初期進化を明らかにするために,白亜紀の地層から3次元構造が保存されている植物小型化石の発見に努めた。これまでに,初めて,被子植物の小型化石を福島県双葉層群およびモンゴルのテブシンゴビから発見した。これらの小型化石をシカゴの大型シンクロトロンでマイクロCT解析を行った。その結果,3種類の花化石が新属新種であることを明らかにした。その一つは,両性花の放射相称花で,多数の心皮が輪生しており,柱頭の先端が特殊なU字型構造でありことが分かった。心皮の周囲には,多数の雄しべと花弁が輪生しており,これらの特徴から,白亜紀に分化したヤマグルマ科の新属新種の花化石であることが明らかになった。
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