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2012 年度 実施状況報告書

シャジクモ藻類のゲノムから探る植物多細胞体制の起源と進化過程

研究課題

研究課題/領域番号 24570100
研究種目

基盤研究(C)

研究機関神戸大学

研究代表者

坂山 英俊  神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 講師 (60391108)

研究分担者 西山 智明  金沢大学, 学内共同利用施設等, 助教 (50390688)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード国際情報交換、アメリカ合衆国
研究概要

平成24年度は、生体材料として、シャジクモ藻類のモデル種として認められている、シャジクモ (Chara braunii CH-90株:申請者が独自に単離した株)、コレオケーテ (Coleochaete oribicularis UTEX LB 2651株)、クレブソルミディウム (Klebsormidium flaccidum UTEX 321株) 、クロロキブス(Chlorokybus atmophyticus UTEX LB 2591株)を用いた。
シャジクモについては、高分子のゲノムDNA抽出方法を検討し、核酸サンプルを調整し、共同研究によりゲノム配列決定を進めた。また、いくつかの陸上植物の発生に重要な遺伝子の相同遺伝子についてシャジクモにおける発現様式をRT-PCRおよびin situハイブリダイゼーション法によって解析した。コレオケーテについては、分譲により入手した標準株が無菌培養として維持されていなかったため、遊走子からの再単離を行った。また、既報の培養方法ではコレオケーテの増殖速度が遅いため、培地および培養条件の検討を行った。クレブソルミディウムについては、本研究開始後に、他のグループによりゲノム解読が進められていることが判明したため、必要に応じて本研究で配列情報を補足することとし、より多くの系統群を網羅した解析を実施するためクレブソルミディウムよりもさらに系統的に基部に位置するクロロキブスの培養株を分譲により入手し、再単離と無菌培養株の確立を進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初の計画では、本年度中に全ての株について核酸抽出を行い、配列決定を行う予定であったが、分譲により入手した培養株のうちコレオケーテとクロロキブスに関してバクテリア等の混入がみられたため、再単離と無菌化を行う必要性があり、配列決定を次年度に実施することとした。シャジクモに関しては、本年度と次年度以降の計画で予定していた核酸調整、配列決定、遺伝子の発現解析を進められた。

今後の研究の推進方策

平成25年度は、コレオケーテ、クロロキブス、クレブソルミディウムを無菌状態で大量培養し、高分子のゲノムDNAを調整し、配列決定を進める。また、シャジクモについては、当初の計画に従い、遺伝子の発現解析、恒常的な外来遺伝子導入法の確立を進める。

次年度の研究費の使用計画

消耗品費(培養試薬20千円、 ガラス器具30千円、核酸抽出試薬100千円、cDNA合成試薬150千円、PCR試薬250千円、塩基配列決定試薬950千円、チップ・チューブ類50千円、情報解析用消耗品200千円、旅費等(国内旅費100千円、英文校閲料50千円)を計上する。

  • 研究成果

    (15件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (12件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 植物の陸上化ー陸上植物の姉妹群シャジクモから見えてくるもの2013

    • 著者名/発表者名
      坂山英俊
    • 雑誌名

      遺伝

      巻: 67(1) ページ: 31-38

  • [学会発表] 絶滅危惧車軸藻類ホシツリモの新産地発見2012

    • 著者名/発表者名
      加藤将・須賀瑛文・養田勝則・堀家健司・滝本雅之・川井浩史・坂山英俊
    • 学会等名
      日本植物学会第76会大会
    • 発表場所
      兵庫県立大学、姫路
    • 年月日
      20120915-20120916
  • [学会発表] Characterization of the first ARA6 homolog, a Rab5 GTPase, from green algae possibly involved in wound healing2012

    • 著者名/発表者名
      Höpflinger Marion, Geretschläger Anja, Höftberger Margit, Sommer Aniela, Nishiyama Tomoaki, Sakayama Hidetoshi, Tenhaken Raimund, Ueda Takashi, Foissner Ilse
    • 学会等名
      SEB Meeting 2012
    • 発表場所
      Salzburg, Austria
    • 年月日
      20120629-20120702
  • [学会発表] シャジクモ藻類シャジクモ(Chara braunii)におけるLEAFY遺伝子ホモログの発現解析

    • 著者名/発表者名
      坂山英俊・山田敏弘・西山智明・川井浩史・伊藤元己
    • 学会等名
      日本藻類学会第37回大会
    • 発表場所
      山梨大学、甲府
  • [学会発表] 国立環境研究所におけるシャジクモ類保存の取り組み

    • 著者名/発表者名
      石本美和・森史・湯本康盛・坂山英俊・笠井文絵・河地正伸
    • 学会等名
      日本藻類学会第37回大会
    • 発表場所
      山梨大学、甲府
  • [学会発表] 愛媛県で確認されたシャジクモ属(Chara)について

    • 著者名/発表者名
      藤原陽一郎・加藤将・坂山英俊・小林真吾
    • 学会等名
      日本藻類学会第37回大会
    • 発表場所
      山梨大学、甲府
  • [学会発表] シャジクモ (Chara braunii) におけるEST-SSRマーカーの開発

    • 著者名/発表者名
      加藤将・永野萌・嶌田智・川井浩史・坂山 英俊
    • 学会等名
      日本藻類学会第37回大会
    • 発表場所
      山梨大学、甲府
  • [学会発表] ゲノム解析から見たシャジクモ類の多細胞化進化

    • 著者名/発表者名
      坂山英俊・西山智明
    • 学会等名
      日本植物学会第76会大会
    • 発表場所
      兵庫県立大学、姫路
    • 招待講演
  • [学会発表] 日本産車軸藻類の分類と生育分布の現状

    • 著者名/発表者名
      坂山英俊
    • 学会等名
      水草研究会第34回大会
    • 発表場所
      愛媛県立博物館、西条
  • [学会発表] シャジクモ藻類シャジクモ(Chara braunii)のRNA-seq解析

    • 著者名/発表者名
      坂山英俊・西山智明
    • 学会等名
      日本藻類学会第36回大会
    • 発表場所
      北海道大学、札幌
  • [学会発表] 車軸藻類Chara fibrosa群の分子系統学的解析

    • 著者名/発表者名
      柴田葵、加藤将、川井浩史、坂山英俊
    • 学会等名
      日本藻類学会第36回大会
    • 発表場所
      北海道大学、札幌
  • [学会発表] シャジクモの保全遺伝学に向けたSSRマーカーの新規開発

    • 著者名/発表者名
      加藤将、川井浩史、坂山英俊
    • 学会等名
      日本藻類学会第36回大会
    • 発表場所
      北海道大学、札幌
  • [学会発表] 沖縄本島における車軸藻類と淡水産大型紅藻類の産地報告

    • 著者名/発表者名
      比嘉敦・坂山英俊・加藤将・香村眞徳・熊野茂
    • 学会等名
      日本藻類学会第36回大会
    • 発表場所
      北海道大学、札幌
  • [図書] レッドリストに載ったシャジクモ目藻類.藻類ハンドブック.2012

    • 著者名/発表者名
      坂山英俊
    • 総ページ数
      372-375
    • 出版者
      エヌ・ティー・エス
  • [図書] シャジクモ藻類(シャジクモ目).藻類ハンドブック.2012

    • 著者名/発表者名
      坂山英俊
    • 総ページ数
      41-45
    • 出版者
      エヌ・ティー・エス

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公開日: 2014-07-24  

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