尾索動物の進化に伴うミトコンドリア(mt)ゲノムの構造の多様化の解析と、尾索動物のmt遺伝子に基づく分子系統解析に基づき、尾索動物の進化を明らかにすることを目的とする。 オタマボヤ綱サイヅチボヤ科のFritillaria haplostomaは約4 kbpsと約6 kbpsの少なくとも2種類の環状mtゲノムを持つことが示唆された。Mt遺伝子に基づく分子系統解析によると、タリア綱が腸性目特に管鰓亜目の内群であること、管鰓亜目ディアゾナ科のRhopalaea sp.が無管亜目の群内群になること、からタリア綱並びに無管亜目と管鰓亜目からなる腸性目の分類体系の再検討が必要であると考えられる。
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