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2014 年度 実績報告書

Muファージサブユニットの構造と分子集合の解析

研究課題

研究課題/領域番号 24570123
研究機関群馬大学

研究代表者

武田 茂樹  群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (80282854)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードバクテリオファージ / 形態形成 / 分子集合
研究実績の概要

バクテリオファージMuは大腸菌に感染するファージであり、正二十面体の頭殻と、収縮性の尾鞘を持つ。我々はこれまでMuファージの基盤サブユニットgp44やgp45のX線構造解析を行った。今回はMuファージテイルファイバーのgp49, gp52とそれに働くシャペロンgp50, gp51の複合体およびネックサブユニットのgp36の発現及び精製を行い、結晶化を試みた。
Muファージgp49,gp50複合体、gp52,gp51複合体、gp36はいずれも組換え体として精製し、収量はそれぞれ1-5mg/Lであった。精製された試料についてそれぞれ384通りの溶媒条件で結晶化を試みた。その結果、gp49,gp50複合体とgp36について結晶を得ることができ、立体構造を決定した。gp49,gp50複合体の構造から、テイルファイバーgp49はβシートやβへリックスが繰り返してできた構造の繰り返しからなることが明らかとなり、他のファージのテイルファイバーとの比較することができた。また、シャペロンgp50はgp49のC端に結合することがわかった。今後はシャペロンgp50がテイルファイバーgp49の構造形成に働く役割やテイルファイバーgp49が宿主菌体膜の糖鎖をどのように認識するかを明らかにしていくことが重要である。また、ネックサブユニットgp36は他のファージのものと異なり、単体ではリング構造をとらず単量体であったが、その立体構造は他のファージのものとよく似ていた。今後は、gp36がなぜ他のファージと異なりリング構造を形成しないのか、他のサブユニットと結合してどのようにリング構造を形成するのかを明らかにする。なお、本研究ではgp36がgp35と結合することも明らかにすることができたが、複合体は凝集体を形成し、その性質はまだ解析できていないため、複合体の凝集を防ぐ条件の検討が重要であると考えられる。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2014 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Identification of a morphogenetic intermediate of the bacteriophage Mu baseplate2014

    • 著者名/発表者名
      N. Tsukamoto, Y. Kanazawa, Y. Shimamori, K. Yoshida, S. Takeda,
    • 雑誌名

      Advances in Microbiology

      巻: 4 ページ: 1155-1163

    • DOI

      http://dx.doi.org/10.4236/aim.2014.416125

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] バクテリオファージMuのネックサブユニットgp36の結晶構造2014

    • 著者名/発表者名
      岩崎拓真, 山下栄樹, 中川敦史, 武田茂樹
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2014-11-25 – 2014-11-27
  • [学会発表] バクテリオファージMu尾繊維サブユニットとその特異的シャペロン複合体の精製、構造解析2014

    • 著者名/発表者名
      坂井 康平,山下 栄樹,武田 茂樹
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2014-11-25
  • [学会発表] バクテリオファージMuのネックサブユニットの単離と構造解析2014

    • 著者名/発表者名
      岩崎拓真, 武田茂樹, 山下栄樹
    • 学会等名
      第5回ファージ研究会
    • 発表場所
      三重大学物資資源学部
    • 年月日
      2014-09-04 – 2014-09-05
  • [学会発表] Muファージ尾繊維タンパク質gpSとgpS’およびこれらの特異的シャペロンgpUとgpU’の精製2014

    • 著者名/発表者名
      坂井康平, 武田茂樹
    • 学会等名
      第5回ファージ研究会
    • 発表場所
      三重大学物資資源学部
    • 年月日
      2014-09-04 – 2014-09-05
  • [学会発表] バクテリオファージMuネックサブユニットの構造解析2014

    • 著者名/発表者名
      岩崎拓真, 武田茂樹, 山下栄樹
    • 学会等名
      第3回日本生物物理学会関東支部研究会
    • 発表場所
      明治大学中野キャンパス
    • 年月日
      2014-04-06 – 2014-04-07
  • [備考] 武田研究室の ホームページ

    • URL

      http://stakeda.chem-bio.st.gunma-u.ac.jp/index.html

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公開日: 2016-06-01  

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