研究課題
NEU3シアリダーゼは糖鎖代謝酵素の一種で、シグナル伝達系を制御する事により、神経細胞や血液細胞の分化に影響を及ぼし、さらに、がんや糖尿病といった病態にも関与している。多くの糖鎖代謝酵素が主にリソソームに局在するのに対し、NEU3が受容体刺激後、細胞質内から細胞膜近傍に移行することを我々は見出した。この移行メカニズムとその生理的意義を明らかにするため研究を進め、本年度は以下を明らかにした。1)細胞膜を構成するリン脂質のうちphosphatidic acid (PA)とNEU3が相互作用することをphospholipid spot array およびliposome-binding assayにより示した。2)PAがin vitroでNEU3の酵素活性を上昇させる。3)PAがNEU3の細胞膜への局在を促進する。4)NEU3がWntシグナルの活性化を通して、大腸がんの悪性化に寄与する可能性を示した。
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