スフィンゴ糖脂質floxマウスを用い、T細胞特異的に遺伝子を欠損させた。未成熟期のT細胞では、スフィンゴ糖脂質発現の減少がわずかであったが、末梢血中のT細胞のスフィンゴ脂質はほぼ完全に消滅した。先行実験として、GM3を欠損したマウスにおけるリウマチの発症に関する研究の結果と比較した場合、GM3の一分子欠損とトータルのスフィンゴ糖脂質欠損では、発症時期および発症頻度に大きな際は観察されなかった。一方、大腸炎発症と増悪におけるスフィンゴ脂質の関与が示唆される結果が得られた。細胞内セラミドの存在量とセラミドを基質として合成されるスフィンゴ脂質の存在費率によるものであると示唆された。
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