鉄硫黄(Fe-S)タンパク質のコファクターであるFe-Sクラスターの生合成には複雑な多成分酵素系(マシナリー)が関与している。本研究では、大腸菌の2種類の生合成マシナリー(ISCとSUF)についてin vivo機能解析と構造解析を進めることにより、以下の知見を得た。1) 大腸菌のイソプレノイド生合成経路を代謝改変することによってFe-Sクラスター生合成系の必須性を回避し、Fe-Sクラスターが無くても生きられることを見出した。2) 関連遺伝子群を自在に操作することによって、マシナリー成分の新たな特性を明らかにした。3) SUFマシナリーの中心成分SufBCD複合体の結晶構造を明らかにした。
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