GATA3へのFbw7の関与に注目し、Cdc4 phosphodegron (CPD) 領域のリン酸化に依存したFbw7のGATA3への結合、ユビキチン化および分解亢進を確認した。CPDのリン酸化はCDK2が主酵素で、細胞周期G2/M期にリン酸化、分解が誘導されることもわかった。個体での GATA3に対するFbw7の寄与はT 細胞特異的な遺伝子欠損マウスで解析した。その結果、一部の前駆細胞でのGATA3タンパク増大、前駆細胞や脾臓内T細胞の存在率の変動、前駆細胞の細胞死亢進および分化成熟遅延が観察された。よってFbw7はGATA3の量的調節を介して、胸腺細胞の分化成熟を正常化すると考えられる。
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