シアノバクテリアのZnおよびCdの重金属耐性を調べたところ、好熱性シアノバクテリアが常温性のものに比べて約100倍高い耐性を示した。細胞内に取り込んだ過剰の重金属を結合する重金属結合の低分子蛋白質「メタロチオネイン」の構造について調べたところ、8量体を形成して50原子のZnを結合していることを見いだした。本研究では更に、この蛋白質の分子構造をX線結晶解析によって、低分子蛋白質がどのように効率的に多原子の金属を結合できるのかを明らかにすることを試みた。タンパク質の発現精製を行い、10 umの結晶を得ることができたが、高解像度での構造解析までには期間内に至らなかったため、現在進行中である。
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