緑色イオウ細菌反応中心PscAのL688とV689をCysに置換し、光誘起FTIR差スペクトルによる解析を行った。L688C変異体において、S-H伸縮振動バンドに由来するシグナルを同定した。導入したシステイン残基はスペシャルペアと新たに水素結合のネットワークを形成することを意味し、タイプ1反応中心ではスペシャルペア周辺の構造は高度に保存されているらしい。また極低温下、ヘリオバクテリア反応中心の閃光照射によるESRスペクトルの経時変化を測定した。その結果、P+A1-に由来するESP信号を検出することができた。この信号はエーテル処理により消滅し、A1として機能するキノンの存在が示唆された。
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