ホスホリパーゼC-δ1(PLC-δ1)プレクストリン相同(PH)ドメインおよびM-フィコリンをモデルタンパク質として、タンパク質分子内情報伝達機構の解明を試みた。PLC-δ1 PHドメインでは、NMRおよびNative-PAGEによる解析の結果、主にLys30、Lys32、Tyr42、Lys43、Lys57およびPhe87などのアミノ酸側鎖が媒介する分子内相互作用ネットワークの存在が明らかとなった。またM-フィコリン基質結合ドメイン(FD1)では、そのタンパク質分子内情報伝達機構の解明のための準備段階として、単量体FD1の溶液NMRによる信号帰属に成功した。
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