研究概要 |
1) 傷修復および傷表皮キャップ形成過程の解析。 表皮細胞の標識および、組織化学的観察から、アフリカツメガエル幼生の傷表皮形成は、上皮構造を維持したまま、細胞シートの移動によりおきるということが、より強く示唆された。 2) 傷表皮特異的遺伝子発現。 傷表皮が多層化することにより形成される傷表皮キャップを単離し、逆転写PCR法により遺伝子発現解析をおこなった。その結果、FGF, Wnt, Bmp等複数のシグナル分子遺伝子が高発現することがわかった。また、転写因子であるgrainy-head like (grhl) -1, 2, 3が傷表皮 で強く発現することも明らかになった。 3 傷表皮と脊索との関係。 尾部に傷をつけ、傷表皮が形成されるだけでは、尾部再生に相当する脊索の伸長はおきないが、傷表皮の形成に加え、脊索と、筋肉組織の損傷が、再生の進行に必要であるらしいことが、標識した組織の移植実験からわかった
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