研究課題/領域番号 |
24570241
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
西村 仁 摂南大学, 理工学部, 教授 (80241347)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 受精 / 配偶子間融合 / Ig様タンパク質 / 精子 / 卵子 / 線虫 / マウス |
研究概要 |
最近,研究代表者は線虫のオス特異的免疫グロブリン(Ig)様遺伝子F28D1.8を同定した.その欠失変異体を調べた結果,F28D1.8(CeIZUMO)は配偶子間融合に必須だった.さらに,CeIZUMOの疎水性領域が融合に重要であることが示唆されたので,CeIZUMOがfusogenである可能性が考えられた. 本研究では,CeIZUMOあるいは精子上のCeIZUMO結合分子と結合する卵子タンパク質を同定する.現在,CeIZUMOに対する抗体およびペプチドタグ融合CeIZUMOをコードするトランス遺伝子を作製中で,それらが出来次第,CeIZUMOの局在やCeIZUMO結合タンパク質を調べ,卵子側のタンパク質の解析に着手する予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
CeIZUMOには塩基性アミノ酸の長いクラスターがある.従って,遺伝子の塩基配列もA(アデニン)が長く続く箇所があり,conventionalな遺伝子工学的手法の妨げになっている.その結果,CeIZUMOの組換えタンパク質の発現やトランス遺伝子の作製に相当な影響が出ている.
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今後の研究の推進方策 |
色々な試行錯誤を経て,CeIZUMO遺伝子を低コピーの状態にしておけば各種実験が可能であることが分かった.また,トランス遺伝子もCeIZUMO遺伝子のみではなく,他の遺伝子領域も含むクローン化ゲノムDNAを使えば良いことが分かった.これらのことを踏まえつつ,実験を進める.
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次年度の研究費の使用計画 |
CeIZUMOやその結合タンパク質,卵子側のタンパク質に対する抗体やトランス遺伝子の作製,およびfeeding RNAiベクターや変異体の作製のための費用に充てる.
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