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2014 年度 実績報告書

神経回路形成におけるSlitシグナリングの分子基盤の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24570245
研究機関九州大学

研究代表者

河田 純一  九州大学, 先端医療イノベーションセンター, 准教授 (00312207)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードSlit-Robo / 軸索ガイダンス / 正中線 / 脊髄 / マウス
研究実績の概要

神経発生過程では、時空間的に厳密な制御の下で、ステレオタイプな回路パターンが形成される。軸索は、多くの中間標的に出会い、次の進行方向を決定するが、その際、ガイダンス分子に対する反応性を、正しい場所、正しいタイミングで切替える必要がある。その分子基盤はまだ不明である。重要な中間標的として知られる正中線を交叉するかどうかは、反発性分子SlitとRobo受容体に依存する。本研究は、正中線を交叉する軸索(交連軸索)が、いかにして、正中線でSlit反応性を獲得するのか、仕組みの解明を目指すものである。
これまでの結果から、Slit反応性スイッチの根幹には、未知の感作型反応とその抑制系が存在する可能性が高い。本研究でその実体を明らかにした。現在、論文投稿中である。
まず、正中線交叉後のステージのマウス胚から調製したニューロンをSlitで刺激すると、軸索のSlit反応性は減弱されず、むしろ増強されることがわかった。また、エンドサイトーシスとリサイクリングの両方が、Slit反応、更にSlit自身による感作反応に必要でああった。この輸送経路を遮断すると、却って、Robo受容体の軸索レベルとSlit反応性が顕著に低下することから、細胞膜と細胞内を往復するRobo受容体の輸送サイクルが回転することが、Slit-Roboシグナリングに必須であり、何らかの細胞内シグナルを増強すると予想された。これまでの研究の結果、その要となるのは、Arf GTPアーゼ、特にArf6と判明した。更に、その活性化因子として、いくつかのArf-GEFs (guanine nucleotide exchange factors)を同定した。それらが軸索反応性スイッチを交叉前で負に、交叉後では正に制御することが、in vitro, in situ, in vivoレベルの解析から明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 正中線における軸索ガイダンスを支える分子基盤2014

    • 著者名/発表者名
      河田純一・内海健・康東天
    • 学会等名
      第61回日本臨床検査医学会学術集会
    • 発表場所
      福岡国際会議場
    • 年月日
      2014-11-25

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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