研究課題/領域番号 |
24570253
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 洋之 京都大学, 霊長類研究所, 助教 (20335243)
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研究分担者 |
川本 芳 京都大学, 霊長類研究所, 准教授 (00177750)
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キーワード | マカクザル / マイクロサテライトDNA / 免疫応答遺伝子 / MHC連鎖マイクロサテライト / 適応度 / 進化 / 遺伝的多様性 |
研究概要 |
本研究は,マカクザルにおいて,免疫応答に密接に関係する主要組織適合抗原複合体 (MHC)遺伝子に連鎖する複数のマイクロサテライトを分析し,間接的にMHC遺伝子群を分析しつつ,このMHC連鎖マイクロサテライトの適応度関連分子マーカーとしての有用性や進化的な特徴を考察することを目的としている. 平成25年度は,昨年度と同様に2001年以降繁殖集団に在籍した個体について,MHC連鎖マイクロサテライトの遺伝子型判定を継続した.また,H24, 25年度の繁殖集団の定期検診で得られた1才児については,常染色体上のマイクロサテライトも同時に分析し,親子関係を確認し,MHC連鎖マイクロサテライトの遺伝の仕方に注目した.野生ザルへの応用として,タイ王国チョンブリ県カオケオ野外動物園の野生ブタオザルのMHC連鎖マイクロサテライトと常染色体上のマイクロサテライトの分析を行った.今後,適応度関連分子マーカーの系統地理的な進化について考察を進めるために,これまで行ってきたブタオザルグループの系統地理学的研究を第29回日本霊長類学会大会(岡山県)で発表した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当研究所のマカクザルでの分析がやや遅れている.研究代表者が所有数するDNA増幅機器が年度初めから故障を繰り返した後,壊れた.また所属する研究室のDNA増幅機器も2台が相次いで壊れた.また,マイクロサテライト増幅産物の断片長解析に用いる機器のレーザー部位の老朽化が実験結果に影響したため,H25年末にレーザーの交換を行った.そうした理由で当初の計画通りに実験が進行しなかった.H25年度末現在,DNA増幅機器1台が修理で復旧し,1台を別の財源で購入し,実験を進めている.
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今後の研究の推進方策 |
ニホンザル繁殖群については,MHC連鎖マイクロサテライトの遺伝子型判定を継続する.特に,過去に病気が流行した時期の各繁殖群の分析をすすめる.特に,発症個体やその家系に注目しながらその時代の群れ全個体の遺伝子型判定を完了する.野生マカクザルに関しては,タイ王国チョンブリ県カオケオ野外動物園の野生ブタオザルのマイクロサテライト分析が完了するので,多型性の進化的背景について考察する.
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