研究課題/領域番号 |
24570258
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
田井村 明博 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科, 教授 (10136624)
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研究分担者 |
管原 正志 長崎大学, 教育学部, 教授 (20039564)
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キーワード | CIVD / 寒冷耐性 / HIVC / 暑熱耐性 / 温度感覚 |
研究概要 |
今年度は、温度感覚の連続的測定法を用いて、局所寒冷負荷時における浸漬指の温度感覚を連続的に測定し、局所寒冷負荷時におけるCIVDと温度感覚の関連性について検討した。被験者は20代前半の健康な男子27名であった。実験に先立ち、書面と口頭にて実験について詳細な説明を行ったうえで、実験参加への同意を書面にて得た。被験者は半袖・半ズボン姿で温度26℃に設定した人工気象実験室に少なくとも実験開始の30分前までには入室してもらい安静着席状態を保った。その間に被験者の逆利き手の中指爪床部に温度と血流のセンサを取り付け浸漬指には防水用のワセリンを塗布した。各測定部位の温度、血流量が安定していることを確認してから実験を開始した。実験は開始してから安静を10分間保った後、逆利き手の中指の第二関節までを5℃の冷水に20分間浸漬した。浸漬後は再び10分間安静を保ち実験終了とした。実験中は常に浸漬指先が心臓の高さになるようにいす椅子の高さを調節した。 被験者を温度感覚が最初に上昇するS群(21名)と指皮温が最初に上昇するT群(6名)の2つのグループに分けた。 局所寒冷負荷時における様々な指標の比較から、S群のほうがT群よりも局所寒冷耐性に優れていることが示唆できた。またS群のほうがT群よりも高い傾向が見られたBMIとTBIの相関をみると正の相関が確認でき、T群のほうがS群と比較して痩せ型で手指の平均温度が低いことから冷水浸漬後、温度変化に対して温度感覚の変化が遅く、冷感覚の感受性に関して劣るということが推察された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
H24年度は耐震補強工事のため実験室の利用が制限され実験計画に影響が出たが、H25年度は実験室も完成し、オムね計画通りに実行できた。
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今後の研究の推進方策 |
「暑熱暴露時の体温調節反応パターン解析・評価」に関わる本実験を遂行すると共に、平成26年度に実施予定の「暑熱寒冷暴露時の体温調節反応パターン解析・評価における運動鍛錬者と非鍛錬者との比較検討」に関する実験を予定通り行う。併せて成果の発表も行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
購入した機器の価格が予算額より低かったため。 物品費:100000 旅費: 600000 謝金:200000
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