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2014 年度 実績報告書

ローズゼラニウムの香気成分生合成酵素遺伝子のクローニングと香りの分子育種への応用

研究課題

研究課題/領域番号 24580008
研究機関富山大学

研究代表者

田浦 太志  富山大学, 大学院医学薬学研究部(薬学), 准教授 (00301341)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード生合成 / 植物 / 遺伝子 / 精油
研究実績の概要

Citronellolはモノテルペン系精油成分であり、特にローズゼラニウムは本化合物を多量含むことが知られる。本化合物はローズゼラニウムのバラ様の芳香と昆虫忌避作用を決定する分子として興味深いが、その詳細な生合成メカニズムは報告されていない。本研究では、ローズゼラニウム若葉のRNAseq解析により、94万種のコンティグを含む発現遺伝子データベースを構築し、本データベースより候補遺伝子を探索する手法によりcitronellol生合成遺伝子の単離を検討した。Citronellolは従来geraniolの二重結合の還元により生合成されると考えられていたため、始めに既知のモノテルペン還元酵素とホモロジーを示す遺伝子配列5種をデータベースよりセレクトし、これらを発現ベクターpQE80Lに組み込んで大腸菌で組み換え酵素を発現した。いずれも可溶性タンパクとして発現、精製できたものの、これらは所期のgeraniol還元活性を示さなかった。次いで、近年テルペン代謝への関与が示唆されているold yellow enzymeのホモログについて三種の遺伝子をクローン化し、同様の手法により組み換え酵素を調製して代謝活性を測定した。この結果、geraniol還元反応は確認できなかったものの、各酵素ともcitralからcitronellalへの二重結合還元反応を触媒することを確認した。酵母においてgeraniolはcitralとcitronellalを経由してcitronellolに代謝されることが確認されており、citralの還元にはold yellow enzymeが関わることが知られている。ローズゼラニウムよりcitral代謝活性を有する酵素が得られたことは本植物のモノテルペン代謝機構を考える上で興味深い結果であり、また本酵素遺伝子はモノテルペン代謝の遺伝子工学的な改変に応用可能と考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ローズゼラニウムのモノテルペン代謝に関する研究2014

    • 著者名/発表者名
      飯島未宇、田浦太志、兼目裕充、高橋 宏暢、豊田正夫、浅川義範、李貞範、黒崎文也
    • 学会等名
      第58回香料・テルペンおよび精油化学に関する討論会
    • 発表場所
      和歌山
    • 年月日
      2014-09-20

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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