菌根菌感染により生育抑圧されるオオムギやコムギにおいて、菌根菌からのリン酸吸収に主要な役割を果たすリン酸トランスポーター遺伝子を初めて同定した。意外なことに、生育抑圧をうけるムギ類においても、それらリン酸トランスポーター遺伝子は、強く生育促進されるソルガムと同等な高レベルで発現していた。次いで、世界の64系統のイネ苗の生育に対する菌根菌の影響を調べたところ、インド型イネ系統ARC5955が最も高い正の応答を示す一方、日本型イネ系統である日本晴は菌根菌に対する生育応答を示さなかった。すなわち、これら2系統を用いた将来のQTL解析によってその機構が解明される可能性が出てきた。
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