• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実施状況報告書

イネが持つ新規Rubisco小サブユニットOsRbcS1の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 24580021
研究種目

基盤研究(C)

研究機関神戸大学

研究代表者

深山 浩  神戸大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (60373255)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード光合成 / Rubisco / 一次代謝 / イネ / 多重遺伝子族 / RbcS
研究概要

イネが持つ新規Rubisco小サブユニットOsRbcS1の細胞内局在部位を明らかにする目的でOsRbcS1のN末端延長配列にGFP遺伝子を連結したキメラ遺伝子を含むプラスミドを構築し,パーティクルガン法によりタマネギ表皮細胞に導入した.GFPの蛍光がプラスチドに観察されたことから,OsRbcS1はプラスチドに局在することが明らかとなった.
OsRbcS1の発現の組織・細胞特異性を明らかにする目的でプロモーターGUS解析を行った.OsRbcS1は主な光合成組織である葉身では発現しておらず,葉鞘や稈の維管束の周辺で発現していることが明らかとなった.
イネCabプロモーターにOsRbcS1 のcDNAコード領域全長を連結したキメラ遺伝子を含むプラスミドを作成し,アグロバクテリウム法でイネ胚盤由来のカルスに導入した.約40個体の形質転換イネが得られた.形質転換イネのOsRbcS1タンパク質の発現量は全RbcSの5-80%であり,OsRbcS1を非常に高発現する形質転換イネを得ることが出来た.また,OsRbcS1 mRNAの3’非翻訳領域をトリガーとしてRNAiノックダウン形質転換イネについても作出した.OsRbcS1が発現する葉鞘を用いて発現量をウエスタンブロット解析したところ,形質転換イネではOsRbcS1の発現が大きく低下していた.OsRbcS1高発現形質転換イネ,RNAiノックダウン形質転換イネについてホモ系統を選抜し,現在,生理解析を進めている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究はおおむね予定通りに進んでおり,今後の生理解析に向けて形質転換イネの作出に成功した.実施計画では日変化や糖,窒素処理におけるRT-PCR解析をする予定になっていたが,それについてはまだ行っていない.しかし,サンプリングまでは行っていることから今後,解析を進める予定である.

今後の研究の推進方策

今後はOsRbcS1高発現形質転換イネ,RNAiノックダウン形質転換イネの生理解析を中心に進める予定である.来年度は形質転換イネの基本的な生育特性,光合成特性を解析する.また,高発現形質転換イネで発現するRubiscoのサブユニット構造についてblue native-PAGE等により解析する.また,OsRbcS1が発現する葉鞘などのRubiscoについてもサブユニット構造の解析を行い,OsRbcS1がRubiscoの小サブユニットとして機能しているのかを明らかとする.さらに,高発現形質転換イネで発現するRubiscoの酵素特性の解析を行う.OsRbcS1がRubiscoの小サブユニット以外の機能を持っていると考えられる場合は,免疫沈降,酵母ツーハイブリッド等により相互作用するタンパク質の同定を行う.RNAiノックダウン形質転換イネの葉鞘についてメタボローム解析,マイクロアレイ解析を行う.

次年度の研究費の使用計画

平成25年度に関しても物品費を中心に研究費を使用する予定である.特に高額な物品を購入する予定はなく,遺伝子実験試薬,一般試薬,ディスポーザブル器具類を中心に購入する.旅費に関しては秋に鹿児島大学で開催される作物学会,3月に千葉大学で開催される作物学会に参加予定である.また,本年度に投稿論文を出す予定であり英文校閲と出版費が必要となる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] イネにおいて葉身で発現しない新規Rubisco小サブユニットOsRbcS1の機能解析2013

    • 著者名/発表者名
      森田耕一,畠中知子,三十尾修司,深山浩
    • 学会等名
      日本作物学会講演会
    • 発表場所
      明治大学生田キャンパス
    • 年月日
      20130328-20130329

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi