本研究の目的は、光刺激とバラ花弁成長との関係を明らかにし、開花現象を解明することである。光刺激が切りバラの開花にどのような影響があるかを調査した結果、開花には、24時間のリズムと、暗期から明期への切り替わりによる動きが存在している可能性が示唆された。LEDを用いて光波長と開花との関係を調べた結果、花弁における光受容の感度が赤色と青色とで異なっており、赤色と青色は独立して開花成長に作用していることが示唆された。明期と暗期の花弁における開花関連タンパク質の発現量を比較した結果、暗期で細胞壁軟化が起こり、明期になるとアクアポリンのゲートが開くことで開花が進むことが推察された。
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