ナス台木「ヒラナス」及び「トルバム・ビガー」は青枯病の防除に広く利用されてきたが、近年、これらの台木を発病させる青枯病菌が出現した。宿主域変異の分子機構を解明するため、ヒラナスを発病させる青枯病菌(III群菌)とヒラナスおよびトルバム・ビガーを発病させる青枯病菌(IV群菌)のエフェクターレパートリーを両台木に感染できないII群菌と比較した。その結果、ヒラナスとトルバム・ビガーはともに青枯病菌のRip36エフェクターを認識して強い抵抗反応を起動していることが明らかとなった。ヒラナスの青枯病抵抗性はRip36認識に起因していたが、トルバム・ビガーはさらに別の非病原力(Avr)因子も認識していた。
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