• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実施状況報告書

枯草菌のバイオフィルム形成開始機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24580113
研究種目

基盤研究(C)

研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

小林 和夫  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (70324978)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードバイオフィルム
研究概要

SlrRが鞭毛形成をどのようにして抑制するのか検討した。その結果、(1)SlrRは、鞭毛形成蛋白質群をコードする巨大オペロンfla/cheの転写を抑制すること(2)その転写抑制には、fla/cheオペロンのプロモーターから約1100bp下流の配列が必要であること、(3)SlrRによるfla/cheオペロンの抑制にはSinRが必要であること、が明らかになった。これらのことから、SlrRによるfla/cheオペロンの制御は、プロモーターから1000 bp以上離れた下流域にオペレーター配列がある可能性が考えられた。
また、バイオフィルム形成を制御する2つの転写制御システムであるSinR/SlrRと2成分制御系DegS-DegUの関係について検討した。その結果、(4)slrR変異株では、DegS-DegUにより誘導される遺伝子群の転写が低下すること、(5)slrR変異のDegS-DegUレギュロンの転写への影響は、鞭毛形成遺伝子の変異によりサプレスできること(6)鞭毛を回転できないmotAの変異は、鞭毛形成には影響しないが、鞭毛形成遺伝子の変異と同様にslrR変異をサプレスできること、が明らかになった。これらことから、DegS-DegUの活性が鞭毛の機能と関係する未知の機構により抑制されている可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

サリチル酸メチルに対する枯草菌の応答については、十分な進捗が見られなかったが、鞭毛形成とバイオフィルム形成間の関係について新たな知見がえられ、今後の研究への端緒をつかむことができた。

今後の研究の推進方策

今年度の研究を進めるとともに、枯草菌のサリチル酸メチルへの応答機構の解析を進める。

次年度の研究費の使用計画

今年度の研究が当初予定よりも少ない研究費で遂行できたため、わずかに未使用額が生じた。翌年度以降に請求する研究費と合わせ、消耗品費として使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] BslA(YuaB) forms a hydrophobic layer on the surface of Bacillus subtilis biofilms.2012

    • 著者名/発表者名
      Kazuo Kobayashi and Megumi Iwano
    • 雑誌名

      Molecular Microbiology

      巻: 85 ページ: 51-66

    • DOI

      10.1111/j.

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi