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2013 年度 実施状況報告書

イネのジテルペン環化酵素遺伝子群の進化・分化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24580155
研究機関山形大学

研究代表者

豊増 知伸  山形大学, 農学部, 教授 (60272085)

キーワード野生イネ / ジテルペン / フィトアレキシン / 生合成 / 進化
研究概要

イネOryza sativaは、植物ホルモンのジベレリン以外にも、モミラクトン、フィトカサンといったフィトアレキシンを含む多様なジテルペノイドを生合成しており、著者らの研究グループは、labdane関連のジテルペン環化酵素遺伝子を中心に酵素遺伝子を取得・特徴付けを行ってきた。本課題では、それらジテルペン環化酵素遺伝子の進化的知見を得るために、野生イネO. rufipogonを利用して、インフォマティクスならびにcDNAクローニング・組換えタンパク質を用いた機能解析を行ってきている。O. rufipogonのインディカ型については平成24年度解析したが、平成25年度においては、そのジャポニカ型について同様の解析を行った。その結果、栽培イネO. sativaと同様の生合成遺伝子(OsCPS1,2,4;OsKS1,4,5,6,7,8,10等)がそのゲノムにみられ、フィトアレキシンであるモミラクトンとフィトカサンの生産も確認できた。さらに系統樹解析により、O. sativaとO. rufipogonの間では、ジャポニカ型とインディカ型でそれら遺伝子の配列は相同性が高く、栽培イネと野生イネの違いよりもジャポニカ型とインディカ型の系統の違いの方が大きいことも明らかになった。以上の結果は、多様なジテルペン環化酵素遺伝子群は、栽培・育種によって形成されたわけではなく、野生イネにおいて既に存在しており、自然環境下で進化して獲得したものであることを示唆した。今後は、別の野生イネを材料として、さらに進化的知見を得ることを計画している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本課題は、イネの多様なジテルペン環化酵素遺伝子の進化的知見を得ることを目的としているが、野生イネOryza rufipogonを材料とすることで、前述の概要に書いた成果が得られてきており、順調に進展してきている。今後はさらなる知見獲得を目指して別の野生イネを材料とする。

今後の研究の推進方策

前述の、「概要」ならびに「現在までの達成度」で述べたように、当初の計画通りに課題研究は進展してきており、目的ジテルペン環化酵素遺伝子の進化的知見を得るために、別の野生イネを材料としてこれまでと同様の解析を行っていく計画である。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度では4,260円の余剰となったが、年度末までに、余剰金額の経費で購入可能な必要物品の購入の機会がなく、次年度に繰り越した方が効率的な経費使用ができると判断したため。
次年度経費と合算して、必要な物品を購入する計画である。

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公開日: 2015-05-28  

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