これまでカイコ幼虫から摂食行動に関わる脳神経系因子群を同定してきた。単一で決定的な調節因子が見られないことから、昆虫の摂食行動の調節メカニズムはネットワーク支配が重要と考えられた。 本研究では、摂食行動調節でのホルモンネットワークの構造を見出すための基盤研究を中心に行った。成果として、機能未知であるITP (ion transport peptide)の受容体や、新規ホルモンGSRYアミドを同定できた。また、脳腸ペプチドが代謝酵素に関与することも見出した。現在、ホルモンで形成するネットワークグラフを作成中であり、評価系を確立し、摂食行動のネットワーク支配の形が見えてきた。
|