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2013 年度 実施状況報告書

エンドファイトが感染したマメ科植物に蓄積するアルカロイドの生理・生態学的役割

研究課題

研究課題/領域番号 24580163
研究機関鳥取大学

研究代表者

石原 亨  鳥取大学, 農学部, 教授 (80281103)

研究分担者 手林 慎一  高知大学, 自然科学系, 准教授 (70325405)
キーワードswainsonin / Rhizoctonina legumincola / jasmonic acid
研究概要

昨年度の実験において、Rhizoctornia leguminicolaからスワインソニンを効率的に精製することが可能になった。この方法を用いて精製したスワインソニンを使用して、スワインソニンが植物の防御応答に及ぼす影響を調べた。ムラサキツメクサの芽生えを24穴プレートに入れ、根に1 mM ジャスモン酸(JA)溶液を投与した。同時にスワインソニンの投与も行った。2日間、あるいは4日かん培養し、芽生えをメタノールで一晩抽出した。得られた抽出物に含まれる、ムラサキツメクサの防御物質、clovamide, coumaroyltyrosine, maakiain malonyl glucoside, およびmaakiainをHPLCで分析した。その結果、JA処理はこれらの物質の蓄積量を増加させた。さらに、スワインソニンはこのJAの効果を増強する傾向を示した。
続いて、スワインソニンが病原菌感染に及ぼす影響を調べた。病原菌にはナシ黒斑病菌とムラサキツメクサの病原菌であるSclerotinia trifoliorumを用いいた。いずれの病原菌を使用した場合も、スワインソニンは病斑の形成を抑制した。
以上の結果から、スワインソニンは、植物の病害応答を活性化して病原菌感染を抑制する効果を持つ可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度はスワインソニンが植物の防御応答に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。2通りの方法で、これを検証することができたため、概ね計画通りに実験が進んでいると判断した。

今後の研究の推進方策

Rhizoctonia leguminicolaのゲノム配列を次世代シークエンサーを利用して解析した。そこで、Rhizoctonia leguminicolaに様々な刺激をあたえて、スワインソニンの蓄積に及ぼす影響を調べるともに、スワインソニン生合成に関連する遺伝子の発現を解析する。

次年度の研究費の使用計画

スワインソニンは非常に高額であるため、かなりの量を購入する必要があると想定したが、Rhizoctonia leguminicolaから効率よく調製する方法を開発できたため、費用を抑制することができた。
来年度は、遺伝子発現に関する実験を行う計画であり、遺伝子発現を調べるための、酵素やキット類の購入に繰り越しした金額を当てる計画である。

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公開日: 2015-05-28  

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