研究課題
食品アレルギーは,近年増加の一途をたどり,その予防・治療方法の開発は急務となっている.その発症には,IL-4のみならず,好酸球が重要であり,好酸球の分化・増殖を担うIL-5の発現調節機能の解明は食品アレルギーをはじめとするアレルギー疾患の制御へつながる.しかしながら、これまで,どういった細胞が主たるIL-5産生細胞であるかは明らかとなっていなかった.そこで,本研究では,IL-5産生細胞をGFPにてマーキングすることにより,in vivoでのIL-5産生細胞を可視化し,その挙動・機能を解析することを目的とした.IL-5産生性グループ2自然リンパ球 (ILC) は,IL-33によって活性化し,IL-5を産生することが知られている.一方で,IL-33はin vitroにおいて好酸球も活性化することが報告されている.そこで,本研究において前年度までに樹立した,IL-5プロモーター制御下でGFPを発現するBACトランスジェニックマウスをもちいて好酸球のin vivoにおける活性化を検討した.その結果,好酸球はin vivoにおいて,IL-33により直接活性化される経路と,IL-33がILC2を活性し,その結果産生されるIL-5によって活性化される経路の2つの経路があることが明らかとなった.
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Eur. J. Immunol.
巻: 45 ページ: 876-885
10.1002/eji.201444969