研究課題/領域番号 |
24580197
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 共立女子大学 |
研究代表者 |
川上 浩 共立女子大学, 家政学部, 教授 (90458860)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 食品機能 |
研究概要 |
無作為化二重盲検プラセボ対照ヒト試験で明らかにしたラクトフェリンの免疫機能調節作用のメカニズムを解明するために、LC/MS/MS等で判明しているラクトフェリン結合成分の中から、現在までに構造決定してきた28成分について、ラクトフェリン自体の作用と比較しながら、培養細胞実験系で生理活性を明らかにすることを目標に研究を進めた。免疫不全症モデルマウスや食物アレルギーモデルマウス等から分離した各種免疫細胞(T細胞、B細胞、樹状細胞、NK細胞、好中球等)、および株化培養マスト細胞を用いたルシフェラーゼアッセイで、それぞれの成分の免疫機能調節作用を調べた。免疫不全モデルマウスでの結果から、分子量10kDa以下の成分に、免疫反応抑制活性のあることが確認できた。また、マスト細胞株によるルシフェラーゼアッセイでは、アレルギー反応抑制活性のある成分が見出された。T細胞、B細胞、樹状細胞、NK細胞、好中球、マスト細胞を用いた実験で、活性化状態にないT細胞やB細胞等には細胞毒性を示さなかったが、抗原やサイトカインで刺激を受けたT細胞に対しては、細胞増殖やサイトカイン産生に影響を及ぼす成分がみつかった。一方、高度に精製したラクトフェリンには、上記に示したのような生理活性は見出されなかった。したがって、今回の培養細胞実験系で評価した生理作用に関しては、活性本体がラクトフェリンではなく、ラクトフェリン結合成分にあることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
LC/MS/MSによるプロテオーム解析で判明したラクトフェリン結合成分の中で、精製時に構造変化が起こり生理活性を維持した状態で分離できなかった成分を生体成分精製装置で分離したが、未変性かどうかの活性確認までには至っていないものがいくつかある。
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今後の研究の推進方策 |
構造が明らかになった成分に関しては、ラクトフェリン画分から分離精製するだけでなく、市販の試薬を活用して評価することも考慮する。
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次年度の研究費の使用計画 |
デモ機の試用で対応していた発光マイクロプレートリーダー(初年度購入予定だったもの)を、次年度予算内で購入する予定である。
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