イソフラボン代謝産物のequolには鏡像異性体が存在している。卵巣摘出(OVX)骨粗鬆症モデル動物に、各鏡像異性体を0.5mg/dayで皮下投与したところ、S-equolは、天然の選択的エストロゲン受容体作動薬(SERMs)のように子宮重量に影響を与えることなく、R体より強く骨量減少を抑制した。また、同マウスの大腿骨の遺伝子変動をマイクロアレイ解析に供したところ、骨吸収を担う破骨細胞分化関連遺伝子の発現を抑制する可能性が示唆された。更に、投与イソフラボン量低減化のため、難消化性糖質の併用摂取効果も検討し、有効な最低投与量はアグリコンのdaidzeinとして0.05%程度であることが確認された。
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