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2013 年度 実施状況報告書

林床植物の生物多様性が土壌CO2フラックスに与える影響の評価

研究課題

研究課題/領域番号 24580229
研究機関独立行政法人森林総合研究所

研究代表者

橋本 徹  独立行政法人森林総合研究所, 北海道支所, 主任研究員 (70353810)

キーワード林床植物 / 生物多様性 / 土壌CO2フラックス
研究概要

森林土壌CO2フラックスの空間変動に、林床植物がどのように関係しているかを解明するために、植生調査と土壌CO2フラックス測定を行った。本年度は、昨年調査した羊ヶ丘実験林で再度調査を行い、また、新たに千歳市内の天然生林に試験地を設定した。
昨年調査地を設定した羊ヶ丘実験林のハンノキ林では、昨年と同じ方法で林床植生調査を行った。また、土壌CO2フラックスを3回測定した。その結果、林床植生の種組成は昨年とほとんど同じだった。また、土壌CO2 フラックスについても、測定時期による絶対値の大小はあるものの、空間パターンは昨年とほぼ同じだった。つまり、林床植物組成も土壌CO2フラックスも、その空間パターンに急激な年々変動はないということがわかった。
千歳市内の調査地では、ミズナラ、ホオノキ等からなる天然生林内に50mのラインを張り、60cm×30cmのコドラートを63カ所設定し、そのコドラート内の林床植物の種名と被度を8月に記録した。また、土壌CO2フラックスを8月から10月にかけて3回測定した。植生調査の結果、各コドラートには、2~16種の林床植物が見られ、その平均種数は7.9種だった。3回行った土壌CO2フラックス測定値の平均は、8/6の測定が0.16 mgCO2/m2/s、9/18の測定が0.11 mgCO2/m2/s 、10/10の測定が0.08 mgCO2/m2/sだった。3回の測定をそれぞれペアにした場合の相関は高く、測定時期によらず土壌CO2フラックスの空間パターンが安定していることがわかった。2.5m置きに設定したコドラート21点の種数データと土壌CO2フラックスデータで相関を見たところ、有意な関係は見られなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新たな調査地でのデータも採取でき、複数のサイトでのデータ比較が可能になったため。

今後の研究の推進方策

採取した土壌サンプルを分析し、立地環境指標データを得る。それらの指標データと土壌CO2フラックス、林床植物の種組成を組み合わせた統計モデルにより、それらの関係性を解明する。

次年度の研究費の使用計画

庁舎耐震工事のために、土壌炭素窒素分析装置が稼働できず、分析関連の消耗品等の支出が減ったため。
次年度に土壌炭素窒素分析を行うことで、その消耗品等に支出する予定。

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公開日: 2015-05-28  

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