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2013 年度 実施状況報告書

バイオマス造林樹種ヤナギの高い二酸化炭素吸収能の機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 24580231
研究機関独立行政法人森林総合研究所

研究代表者

上村 章  独立行政法人森林総合研究所, 北海道支所, 主任研究員 (30353600)

研究分担者 宇都木 玄  独立行政法人森林総合研究所, 育成林施業担当チーム, チーム長 (40353601)
原山 尚徳  独立行政法人森林総合研究所, 北海道支所, 主任研究員 (60353819)
キーワード木質バイオマス / 短伐期栽培 / 光合成能力 / 気孔コンダクタンス / 解剖学的特性
研究概要

ヤナギの高いバイオマス生産を導くメカニズムを解明し、より高度にその能力を発揮させるために生理生態学的特性を調べた。
現在、北海道では高い生産性と幅広い立地適応性からエゾノキヌヤナギとオノエヤナギが選ばれている。土壌が乾燥していない条件下で、両種の間にガス交換特性(光合成速度、気孔コンダクタンス)に違いは見られなかった。純光合成速度は20 µmol m-2 s-1を超えるものが見られた。気孔コンダクタンス(気孔の開き具合)は0.5 mol m-2 s-1を超えるものが見られた。これらの値は同地域に生育する落葉広葉樹の値と比べて1.5~2倍の値である。これらヤナギの高い成長速度は、この高いガス交換特性に起因することが考えられた。
気孔を大きく開くと、蒸散により多くの水分を葉から失われて行くので、湿潤な土壌条件が生育期間を通じて得られることが高い成長速度を得る条件で、そのような場所への植栽が、バイオマス収量を上げるために重要であると考えられた。今回の測定では、大気の乾燥と気孔コンダクタンスの関係に両種に違いは見られなかった。他の樹種より高い光合成能力を発揮できるメカニズムを、葉の解剖学的特性から解明していく必要がある。本研究で得られた成果は、第125回日本森林学会大会(埼玉ソニックシティ、H26.03)で報告した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

測定が気象条件に左右されることから、予定通りに行かないことがあった。

今後の研究の推進方策

最終年にあたるため、葉の解剖学的特性を含め、3年間の成果をまとめる方法に研究を進める。

次年度の研究費の使用計画

当年度必要な物のうち、効率的に利用できたから。
センサー類は、劣化するため新しく購入する必要があるのでその費用にあてる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] バイオマス作物としてヤナギ年間1株当たり乾物収量0.5kgを得るために

    • 著者名/発表者名
      上村章、原山尚徳、韓慶民、宇都木玄
    • 学会等名
      日本森林学会
    • 発表場所
      大宮ソニックシティ

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公開日: 2015-05-28  

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