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2014 年度 実績報告書

針葉樹形成層に含まれる内生ジベレリンとその晩材形成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24580249
研究機関宮崎大学

研究代表者

雉子谷 佳男  宮崎大学, 農学部, 准教授 (10295199)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードジベレリン / オーキシン / 晩材形成 / 針葉樹
研究実績の概要

今年度は,晩材形成とジベレリン量との関係を探るために,2つの実験をおこない以下の結果を得た。
まず,植栽密度が異なるスギ品種(トサアカ)について,仮道管の断面形状および細胞壁率とIAA量およびGA4量との関係を調べた。6月から8月に形成された木部の細胞壁率は,植栽密度区分間で有意差が認められた。しかし,8月から10月に形成された木部の細胞壁率では,植栽密度区分間で有意差は認められなかった。6月から8月において,植栽密度区分間で有意差が認められた原因は,晩材形成開始時期の違いによると考えられた。IAA量およびGA4量と細胞壁率および仮道管断面形状との有意な関係は認められなかった。
つぎに,樹種特性として晩材率が小さなスギおよびヒノキと晩材率が大きなスラッシュパインについて,木部形成の季節経過を明らかにし,IAA量およびGA4量の季節変動との因果関係を調べた。すべての樹種で7月に晩材形成の開始が認められ晩材形成開始時期に違いがなかったものの,その後の細胞分裂頻度には大きな違いが認められた。スギおよびヒノキでは7月以降の細胞分裂頻度が著しくて以下するものの,スラッシュパインでは9月から11月で活発な細胞分裂が認められ,11月以降でも活発に細胞分裂していた。スラッシュパインのIAA量はスギおよびヒノキに比べて有意に大きく,旺盛な晩材形成がおこなわれた9月および11月のIAA量は,顕著に増大した。前年度の結果から,GA4量はIAA量に比べ遅い時期にピークがあり,晩材形成開始との因果関係を推測した。しかし,今年度の結果から,スラッシュパインの旺盛な晩材形成を説明できるGA4量の変動は認められず,IAA量で認められた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] スギとヒノキの材質変動のしくみを考えるー材質向上を目指してー2015

    • 著者名/発表者名
      雉子谷佳男,森田秀樹,白惠琇
    • 雑誌名

      木材工業

      巻: 70 ページ: 200-205

  • [学会発表] 植栽密度が異なるオビスギ品種(トサアカ)の木材材質ー軟X線デンシトメトリーによる成長錐コア試料の分析ー2015

    • 著者名/発表者名
      高橋知宏,雉子谷佳男,小田久人
    • 学会等名
      第65回日本木材学会大会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2015-03-16 – 2015-03-18
  • [学会発表] 針葉樹3樹種の形成層に含まれるジベレリン量の季節変化2015

    • 著者名/発表者名
      武田幸大,永井尭大,雉子谷佳男
    • 学会等名
      第65回日本木材学会大会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2015-03-16 – 2015-03-18
  • [学会発表] 植栽密度が異なるスギ品種の木部形成と植物ホルモン量についてー細胞壁率と仮道管寸法への植栽密度の影響ー2014

    • 著者名/発表者名
      永井尭大,雉子谷佳男
    • 学会等名
      第21回日本木材学会九州支部大会講演集
    • 発表場所
      熊本市
    • 年月日
      2014-09-11 – 2014-09-12

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公開日: 2016-06-01  

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