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2013 年度 実施状況報告書

汎用水中カメラを用いたリアルタイム・ターゲットサイズ計測手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24580254
研究機関北海道大学

研究代表者

藤森 康澄  北海道大学, 水産科学研究科(研究院), 教授 (40261341)

研究分担者 山本 潤  北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助教 (10292004)
キーワード水中画像計測 / デジタルカメラ / レーザー
研究概要

本年度は,前年度の結果をもとに耐圧水深200m の試作機を製作し,水槽における校正試験を行うとともに,試作機に対応したソフトウェアの製作ならびに実際の海洋での本装置の有効性を検討するために海上実験を行った。制作された試作機は,50cm x 36 cm x 19cmの金属フレーム内にカメラ筐体とレーザーユニットを装着したものであり,トロール漁具等への装着も考慮してフレーム強度に余裕をもたせた構造とした。
校正実験は,北海道大学水産学部内の大型飼育水槽(直径3m,水深1m)において行った。水槽内においてサイズの既知である模型対象物(20×20 cmの平板)をレンズからの距離を変化させながらレーザー光軸上を移動させて撮影し,対象物のサイズ推定のための校正式の各パラメータを求めた。次に,スケトウダラ成魚を対象として計測試験を実施し,魚体の実サイズと計測されたサイズの比較を行った。その結果,計測誤差は約3%であった。なお,前年の金魚を対象とした結果よりも計測精度が向上した。これは,対象とした魚体サイズが大きいことに加えて,計測のアルゴリズムを修正したことによる。
海上実験は,6/11~6/13の期間,鳥取県水産試験場の調査船「第一鳥取丸」により,隠岐島周辺において実施した。隠岐島沿岸域において,試作機を観測用ウインチのワイヤーにより海底付近となる水深30~40mまで沈下させて,2時間の撮影を行った。同手順により撮影を3回実施した。しかしながら,同撮影においては計測対象として適切な画像を得ることができなかった。これは,実験海域において浮遊物が多く非常に濁度が高かったこととに加えて,機器に不調が生じたためであった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

H25年度の計画は,H24年度の結果をもとにした実機の製作と海上実験,および実機に対応した計測ソフトウェアの製作着手であった。このうち,実機はすでに製作しており,対応ソフトウェアの製作についても着手している。しかしながら,海上実験については,実施したものの,解析に適切な画像データの取得ができなかった。実験海域において浮遊物が多く非常に濁度が高かったこととに加えて,機器に不調が生じたためである。なお,この不調については,すでに対策を講じた改善を行っており,今後の計画に支障はない。

今後の研究の推進方策

当初の計画通り,海上実験を継続することにより,海中での計測画像の収集を進めるとともに,ソフトウェアの精度検証と改良を行い,最終的なシステムの完成を目指す。
海上実験については,時期と海域の選定を慎重に行い,計測環境を十分考慮するとともに,大型地区用水槽,養殖施設等での計測も合わせて行い,解析に供するための適切な画像データの蓄積をはかる。

次年度の研究費の使用計画

残額が生じた理由は以下の2点である。なお,主たる残額は2で占められる。
1.当初,特注により製作を計画していた海上実験用の防水筐体が市販品の改造により可能となり,筐体製作費が節約されたことによる。
2.内部バッテリー式のレーザーユニットでは使用時間が短いため,海上実験後に長時間駆動が可能な外部電源式のレーザユニットの製作発注を行った。しかし,同ユニットの納品が3月中旬となったことから,4月末の支払いに充てることとなったため。
まず,主な残額については,理由で記した外部電源式のレーザユニットの支払に充当する。また,前年度の海上実験で十分な画像データを取得できなかったことを鑑み,フィールドでの実験を増やすことを計画しており,その旅費に充当する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 汎用デジタルカメラを用いた水中下での魚体サイズ計測2013

    • 著者名/発表者名
      藤森康澄,山本 潤,木村暢夫
    • 学会等名
      日本水産工学会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(北海道札幌市)
    • 年月日
      20130524-20130526

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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