ノリの色落ちの原因藻として知られる珪藻Rhizosolenia属に感染するウイルスおよび魚類の斃死を引き起こすラフィド藻Heterosigma akashiwoに感染するウイルスのゲノムDNAの配列を解析し,それらに含まれる遺伝子領域を推定し、その上流に位置するプロモーター領域を分離した。さらに、上記2種の有害藻の固相培養系について検討した結果、混釈固相培養によりこれらの培養が可能であった。前述したウイルス由来プロモーターを用い、これらの有害藻の形質転換を試みた結果、Rhizosolenia属の形質転換に成功した。本結果は、海産有害・有毒藻の形質転換系の確立事例として、世界初の成果である。
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