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2013 年度 実施状況報告書

野菜類の水銀吸収阻害効果を利用した養殖クロマグロ水銀レベルの低減化

研究課題

研究課題/領域番号 24580286
研究機関近畿大学

研究代表者

安藤 正史  近畿大学, 農学部, 教授 (80247965)

キーワードメチル水銀 / 野菜 / 腸
研究概要

マダイ活魚の腸管を用い,野菜圧搾液(ダイコン,レンコン,サトイモ,カブ,ゴボウ,トウモロコシ,アボカド,ゴーヤ,シシトウ,サンチェ,ニラ,ネギ,トウミョウ,コマツナ,チンゲンサイ,フキ,レタス,ニンニク,ニンニクの芽,レッドオニオン,ミズナ,オオバ,ワサビ,ミョウガ)によるメチル水銀吸収阻害効果を検討した。その結果,対照実験の吸収率(77.2%)に対して有意な吸収阻害効果が認められたのは,ワサビ(57.8%),コマツナ(62.9%),サンチェ(54.4%),ゴーヤ(53.1%),ミズナ(46.7%),トウモロコシ(43.6%),オオバ(43.4%),アボカド(41.8%),ゴボウ(39.3%),シシトウ(39.3%)であった。これらの野菜を含めて分類ごとに分けると,果菜類は実験に用いた4種中すべて,香辛野菜類も3種類中2種で有意な吸収阻害効果が見られた。しかし葉茎菜類では,13種類の野菜を用いたのにも関らず、3種でしか有意な効果が見られなかった。次に,吸収阻害効果の認められた野菜圧搾液について,分画分子量3000の言外ろ過膜を用いて分画し,分子量3000以上と以下の2つの画分について同様の実験を行ったところ,シシトウ,ゴボウ,ミズナ,サンチェ,オオバにおいて高分子側に吸収阻害効果が認められた。一方,ワサビ,コマツナにおいては分画後に両画分ともに効果が消失した。おそらく,分画膜に阻害効果を有する物質がトラップされたものと思われる。また,オオバにおいては高分子側で吸収促進が認められており,新たな機能性を有する物質の存在がうかがわれた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2年間を通して実験の方法論を確立するとともに,きわめて多くの野菜についてそれぞれの効果を知ることができた。より効果の高い野菜類を探すことが本研究の土台作りのために必要不可欠な事項であり,これを達成できたことから本研究はおおむね順調に進んでいると判断できる。

今後の研究の推進方策

効果の高い野菜圧搾液について,さらに詳細に成分を分画し,阻害効果を有する物質を絞り込む。その後,飼育実験によりその効果を調べる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Effects of additional cysteine in fish diet on mercury concentration.2014

    • 著者名/発表者名
      Wen Jye Mok, Yoshirou Hatanaka, Manabu Seoka, Tomohiro Itoh, Yasuyuki Tsukamasa & Masashi Ando.
    • 雑誌名

      Food Chemistry

      巻: 147 ページ: 340-345

    • DOI

      10.1016/j.foodchem.2013.09.157

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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