サンマ油に特徴的に含まれる一価不飽和脂肪酸のドコセン酸、イコセン酸について、高度精製技術の開発と栄養学的意義を検討した。高度精製技術では、リパーゼOFLを用いることでドコセン酸が27.3%、イコセン酸が10.1%、ドコサヘキサエン酸が25.3%、歩留り30%まで濃縮可能となった。また栄養学的意義において、ドコセン酸、イコセン酸は、アトピー性皮膚炎モデルのNC/Ngaマウスで擦過行動回数の減少、さらにⅡ型糖尿病モデルのkkAyマウスで体重増加抑制作用並びにインスリン抵抗性の改善効果が認められた。本結果より、サンマ油の新たな栄養機能性油脂としての有用性が示唆された。
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