研究課題/領域番号 |
24580308
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
花澤 重正 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (60060258)
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研究分担者 |
舛廣 善和 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (00336083)
藪 健史 日本大学, 生物資源科学部, 研究員 (00551756)
今村 伸太朗 独立行政法人水産総合研究センター, その他部局等, 研究員 (80510007)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | ゼブラフィッシュ / 細胞膜透過性シグナル分子 / p53 / 転写能 / 機能発現 |
研究実績の概要 |
ゼブラフィッシュの胚における細胞膜透過性シグナル分子の時空間的発現と制御を解析する事を目的とするため、細胞透過性タグMTM(membrane translocating motif)融合p53を構築した。腫瘍抑制遺伝子p53は様々な標的遺伝子を転写活性化させ、細胞停止・アポトーシスなど多様な生物学的活性を誘導する事が広く知られていることから、MTM-p53を実験モデルとして本研究を展開した。MTM融合p53の機能発現についてはその標的分子であるp21の転写活性誘導能から調べた。すなわち、ゼブラフィッシュ胚由来のZE細胞におけるp21の転写量をルシフェラーゼアッセイで調べたところ、MTM融合p53はp21の転写活性を誘導した。そこで、その機能がin vivoにおいても維持されているかを調べるため、p21-GFPトランスジェニックゼブラフィッシュを作成した。p21-GFPトランスジェニックゼブラフィッシュにおけるGFPの発現誘導は野生型ゼブラフィッシュ胚における内因性p21の発現誘導と一致した。この結果はp21-GFPのzp21-promoterが内因性p53に応答することを示す事から、MTM-53蛋白質p21-GFPを胚に実際に導入し、その機能発現を介してGFPが誘導されるかについて共焦点レーザー顕微鏡並びにWestern blot法を用いて検討した。GFPの発現が頭部および眼などで観察できた。この事から野生型ブラフィッシュ胚の内因性p21も同様の箇所で発現するかをWhole-mount in site hybridization法で調べた。その結果、p21の発現が頭部及び眼で観察できた。 以上、ゼブラフィッシュの胚における細胞膜透過性シグナル分子の時空間的発現と制御を解析する実験モデルを作成することができた。
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