研究課題/領域番号 |
24580309
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 大阪薬科大学 |
研究代表者 |
宮本 勝城 大阪薬科大学, 薬学部, 准教授 (40231625)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | バイオマス / キチン分解細菌 / キチナーゼ |
研究概要 |
グラム陰性海洋細菌Pseudoalteromonas piscicida O-7株は、キチン存在下において、4種類のキチナーゼ、3種類のN-アセチルグルコサミニダーゼおよび2種類のプロテアーゼを産生し、キチンをN-アセチルグルコサミン(GlcNAc)にまで分解することを明らかにしている。最近、Illumina社のGenome Analyzerを用いて、O-7株のゲノム解析を行った結果、新たに2種類のキチナーゼ(ChiE、ChiF)およびN-アセチルグルコサミニダーゼ(GlcNAcase D)遺伝子が存在することを認めた。ChiEは、ChiAと相同性の高いファミリー18に属する触媒ドメイン、およびそのC末端側に2つのPKD領域と2つのキチン結合領域(ChtBD)を有する分子量95.6 kDaの前駆体タンパク質としてコードされていた。また、chiE遺伝子の19塩基上流域に、2つのChtBDを有するキチン結合タンパク質(Cbp2)をコードするORFが認められた。ChiFは、ファミリー19に属する触媒ドメイン、およびそのC末端側に機能未知領域とChtBD領域を有する分子量53.1 kDaの前駆体タンパク質としてコードされていた。GlcNAcase Dは、シグナルペプチドを有し、ファミリー20に属する触媒領域からなる分子量88.7 kDaの前駆体タンパク質としてコードされていた。次に、これら遺伝子の転写量について検討したところ、GlcNAc存在下でChiEおよびCbp2遺伝子発現量は2倍に、GlcNAcase D遺伝子発現量は30倍に増大した。次に、ChiE、ChiF、Cbp2およびGlcNAcase Dのキチン分解系における役割を明らかにする目的で、それらタンパク質の高発現系を構築した。今後、それらタンパク質の生化学的および酵素学的諸性質について検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ドラフトゲノム情報から、キチン分解機構に関与すると思われる新規タンパク質の高発現系を構築した。しかしながら、それらHisタグ融合タンパク質はすべて封入体として得られた。そこで、塩酸グアニジンを用いて可溶化し、Ni-セファロースアフィニティクロマトグラフィーにより精製後、透析を行うことにより可溶化タンパク質を得た。それらタンパク質のうち、ChiEおよびChiFのキチナーゼ活性を測定したところ、活性が認められた。
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今後の研究の推進方策 |
先にも述べたとおり、キチン分解機構に関与すると思われる新規タンパク質の高発現系を構築し、可溶化タンパク質を得た。今後、これらタンパク質を用いて、生化学的あるいは酵素学的諸性質について明らかにしていきたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
「該当なし」
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