私は、海洋細菌O-7株のキチン分解機構に関する分子生物学的研究を行っている。最近、次世代シーケンサーを用いてゲノム解析を行った結果、新たに2種類のキチナーゼ(ChiE、ChiF)およびN-アセチルグルコサミニダーゼ(GlcNAcase D)遺伝子が存在することを認めた。これら遺伝子の転写量について検討したところ、GlcNAc存在下でChiE遺伝子発現量は2倍に、GlcNAcase D遺伝子発現量は30倍に増大した。さらに、それらタンパク質の高発現系を構築し、生化学的諸性質について検討した。また、キチン分解機構に関する遺伝子の調節タンパク質NagRを特定する目的で、ホモログの高発現系を構築した。
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