研究課題/領域番号 |
24580326
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研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
鵜川 洋樹 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (70355345)
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キーワード | ミニプラント型酪農 / 四日市酪農 / 信州市田酪農 / 牛乳消費者調査 |
研究概要 |
1.ミニプラント型酪農経営の生産方式および牛乳流通の実態解明 (有)四日市酪農は、四日市酪農協が乳業部門を分社化して設立した牛乳・乳製品工場であり、現在では四日市酪農協の組合員5戸で生産されたnon-GMO牛乳のみを使用している。1日あたり生乳処理量は12tで、うち70%が牛乳、30%がヨーグルトに製造・加工される。売上高は約8億円で、牛乳が60%、ヨーグルトが40%である。主な販路は3つで、生協(東海コープ)、宅配業者(らでぃっしゅぼーや)、学校給食である。生協向け牛乳はパック詰めのPBで低温殺菌や超高温殺菌、低脂肪乳などの商品を販売している。宅配業者向け牛乳はすべて低温殺菌で瓶詰めとパック詰めの2種類がある。学校給食も瓶詰めとパック詰めの2種類がある。 2.ミニプラント牛乳消費者の酪農支援意向の解明 信州市田酪農の牛乳購入者の消費者意識は、地元酪農の認知度が高く、設立時頃からの購入者が多く、地元の酪農家の牛乳だから、地元の酪農家を応援したいから購入するというコアな購入者が多数を占める。しかし、こうした消費者意識は牛乳の購入上限価格の上昇には結びついていなかった。ただし、購入年数が長いほど,牛乳の購入量が多い傾向がみられたことから、牛乳消費の食習慣形成には一定に効果があると考えられる。また、酪農経営への要望としては、牛乳生産の継続が極めて高く、そのための財政負担には賛成するという回答がほとんどであり、すべての酪農家への支援(財政負担)に賛成するという無条件の賛成も多かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
牛乳の消費者調査を年内に実施したが、調査結果の入力を年度内に終了することができず、その分析も翌年度に繰り越してしまった。このことから、研究の進捗状況としてはやや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は研究の進捗に遅れが出ないよう、調査結果の入力が実施できるように計画する。調査対象については、最終年度の取りまとめに必要な補足調査と対照区としての一般消費者のweb調査を実施する。
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次年度の研究費の使用計画 |
ミニプラント型酪農経営の現地調査のための旅費、レンタカー費用、酪農家調査謝金などの費用が予算に比べ少額で済んだため。 ミニプラント型酪農経営の現地調査のための旅費、レンタカー費用、酪農家調査謝金として使用する。また、牛乳の消費者調査(web調査)のための費用、ならびに、資料収集および学会での情報収集のための旅費、消耗品費(文房具)として使用する。
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