本研究で取り上げた3つの事例は、牛乳を主力商品とし、その商品特性として殺菌温度やNon-GMO、鮮度、地元産飼料をセールスポイントにしている点は共通している。ミニプラント牛乳購買者の消費者意識は、地元志向と商品特性志向に大別することができ、地元販売型の事例では地元産など地元志向の回答が多く、都市型の事例では商品としての牛乳の安全性などに関わる回答割合が高かった。一方、こうした消費者意識は牛乳の支払い可能額の高さには結びついていなかった。 ミニプラント型酪農の取り組みは、酪農への理解に関わる消費者意識の醸成に効果的であるが、それだけでは酪農家の離農を止めることができないことも明らかになった。
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