研究課題/領域番号 |
24580328
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 酪農学園大学 |
研究代表者 |
荒木 和秋 酪農学園大学, 農食環境学群, 教授 (40184270)
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研究分担者 |
小糸 健太郎 酪農学園大学, 農食環境学群, 准教授 (00347759)
清水池 義治 名寄市立大学, 保健福祉学部, 講師 (30545215)
井上 誠司 酪農学園大学, 農食環境学群, 准教授 (70616888)
杉村 泰彦 酪農学園大学, 農食環境学群, 准教授 (80405662)
淡路 和則 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (90201904)
吉岡 徹 酪農学園大学, 農食環境学群, 准教授 (90405663)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 細断型ロールベーラ / とうもろこしサイレージ / 食品残渣物 / 発酵TMR / TMRセンター / コントラクター / グラスサイレージ |
研究概要 |
24年度は、細断型ロールベーラの利用実態およびロールサイレージおよび食品残渣を原料とした発酵TMRの流通について聞き取り調査を行った。また、導入地域の飼料生産構造の変化について調査した。 調査対象地区は、北海道では下川町、天塩町、美瑛町、大樹町、新得町、鶴居村、安平町、遠軽町、釧路町であり、都府県では群馬県伊勢崎町、千葉県銚子市、鹿児島県南さつま市、岩手県葛巻町である。 細断型ロールベーラの導入主体には、個別農家、肉牛会社、土建会社、コントラクター、飼料流通会社、醤油会社など多岐にわたっており、細断型ロールベーラを使った新たな事業となっていることがわかった。また、細断型ロールベーラの導入目的は、自家用と流通飼料製造用に分かれた。 そこでの調製飼料原料は、とうもろこしサイレージ、グラスサイレージ、食品残渣物、飼料米など多種にわたっていることが明らかになった。特に、細断型ロールベーラの登場によって、とうもろこしサイレージをロール梱包することで流通商品になっている実態が把握できた。各種の食品残渣物の利用率が飛躍的に向上している実態が把握できた。また、限界地域での農地保全が細断型ロールベーラによるロールグラスサイレージの調製および販売によって可能になっていることが明らかになった。 飼料生産構造の変化では、コントラクターによる細断型ロールベーラの活用によって地域全体の飼料生産方式および給与方式の変化が起きていることがわかった。 以上、細断型ロールベーラは、これまで自給飼料や食品残渣物に保存性を付加することで流通商品を作り出し、新たな事業および産業を創出している実態が把握できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
24年度は細断型ロールベーラを使った事業主体の生産実態の把握と圧縮ロール飼料の流通実態の把握を目標にしていたが、これに加え細断型ロールベーラの導入地区全体の飼料生産構造および給与構造の変化について把握することができた。
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今後の研究の推進方策 |
24年度に引き続き、細断型ロールベーラの活用実態の究明を行うとともに、新たに稲ホールクロップサイレージの圧縮ロール飼料の生産および流通についても調査を行う。また、細断型ロールベーラの利用効率についての分析も行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究費の使途については、調査旅費を中心に打ち合わせ旅費、パソコン、コピー代を予定している。
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