研究課題/領域番号 |
24580329
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
早川 治 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (00096885)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | U.S.GRAIN / DDGS / エタノール / CHS |
研究概要 |
1)DDGSの国内流通システム確立のための聞き取り調査を、国内主要メーカー担当者から実施した。その結果、DDGSの品質とりわけアフラトキシン対策が最も重要であること。さらに、飼料原料としての需要以外にビール原料としてのコーンスターチの需要があることが判明した。 2)アメリカ穀物協会(US GRAIN)での情報収集ならびに意見交換では、DDGSの製造・流通に関する最新の情報を入手することができた。それによれば、製造・流通過程での品質管理はアメリカ農務省による規格基準に準拠していること。また、各企業における独自の基準に従っていることが判明した。 3)ミネソタ州のエタノール工場での聞き取り調査では、製品品質管理の仕組み、製造コストの現状、品質安定化策についてのヒアリングが実現でき、多くの示唆を得た。 4)ミネソタ州、アイオワ州の穀物生産者の聞き取り調査では、干ばつにより被害状況並びに収穫情報を入手した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アメリカにおけるDDGSの製造・流通に関わる現状把握ならびに諸問題の確認作業は当初の計画以上に成果が得られた。とりわけ、エタノール工場での現地調査、および穀物生産者への聞き取り調査、DDGS取り扱い流通業者でのヒヤリングなど、DDGSを取り巻く生産から流通までの現状把握は多くの成果を得た。 いっぽう、国内でのDDGSを取り扱う畜産農家での聞き取り調査事例が少なく、国内流通での問題点の掘り下げについてはさらに調査を実施する必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度のアメリカでの穀物生産は極度の干ばつによって生産量が減少したことで穀物相場が高騰した。そのためエタノール工場での操業は困難を極め、中小企業では休業を余儀なくされた。そのため、エタノール工場でのヒヤリングが大手工場に偏ったことから、今年度は中小エタノール工場での諸問題を明らかにするための現地調査が必要である。 また、国内でのDDGS需要者、特に畜産農家での聞き取り調査を実施して、国内流通での問題点を明確化したい。
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次年度の研究費の使用計画 |
1)アメリカでの穀物生産ならびにエタノール製造工場、DDGS取り扱い流通業者への聞き取り調査を実施する。50万円の支出予算。 2)国内の畜産農家への聞き取り調査を実施する。25万円の支出予算。 3)国内のDDGS実需者への聞き取り調査を実施する。15万円の支出予算。
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