研究課題/領域番号 |
24580334
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研究機関 | 秋田県農林水産部(農業試験場、果樹試験場、畜産試験場、水産振興センター及び森林技 |
研究代表者 |
齋藤 文信 秋田県農林水産部(農業試験場、果樹試験場、畜産試験場、水産振興センター及び森林技, その他部局等, 研究員 (40425476)
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研究分担者 |
清野 誠喜 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (90225095)
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キーワード | フードサービス / 中食 / バイヤー / メニュー開発 |
研究概要 |
本研究の目的は、事例研究によりフードサービス業における仕入れ戦略を把握し、産地開発戦略の位置づけや生産者などから青果物を調達する際のバイヤー(購買担当者)のあり方を解明することにある。これまで、フードサービス業の食材調達のうち青果物の調達については研究の蓄積が進みつつあるが、産地(生産者)と折衝・調整を行ってきたバイヤー機能やバイヤーがどのように育成されてきたのかは全く明らかにされていない。また、フードサービス業界は競争激化により、離職率が高い傾向にあり、職務経験者の中途採用に頼るなど、課題を抱えている。。 本年度実施した研究成果は以下の通りである。 (1)業界団体である日本フードサービス協会が主催するバイヤーズ商談会に参加し、バイヤー動向とバイヤーの情報収集の実態を把握した。 (2)大手ファストフードチェーン1社とローカル中食チェーン1社を事例に、フードサービス業におけるバイヤーが果たす機能について、食材(特に青果物)の差別化にともない、その機能にどのような変化が生じるのか、とくにメニュー開発や調理といった他の機能との関係(連携)から明らかにし、その結果を学会報告するとともに、論文化を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、業界団体が主催する商談会において、バイヤーの行動について実態把握を進めた。また、2企業のバイヤーとメニュー開発の関係について事例分析を行い、バイヤー機能の変化について明らかにした。これらの成果は、学会口頭報告され論文として取りまとめられた。 なお、実施予定であった業界団体に加盟する企業へのアンケート調査は、メニュー虚偽表示問題など業界全体で対応に追われた事象があったため、有効回答が大幅に少なくなる可能性が大きいという関係者からの助言もあり、次年度に延期することとした。
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今後の研究の推進方策 |
今年度の成果は、学会報告並びに報告論文として取りまとめられているが、その事例分析は企業規模と業態の2点が異なる事例分析であった。このため同一業種で企業規模が異なる事例でのバイヤーの分析が求められる。そこで、この点について新たに企業への調査を行い、比較分析を行う予定である。 また、産地がバイヤーと交渉する上でのポイントについての情報提供を生産者団体などから求められており、セミナーなどでの報告を準備している。
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次年度の研究費の使用計画 |
アンケート調査を行う予定であったが、業界団体の関係者からの助言で延期したため、郵送費相当分を繰り越すこととなった。 郵送アンケート調査の準備を進めている。
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