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2012 年度 実施状況報告書

少子高齢化社会における食料品アクセス問題の動向とその解決方策に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24580342
研究種目

基盤研究(C)

研究機関農林水産省農林水産政策研究所

研究代表者

薬師寺 哲郎  農林水産省農林水産政策研究所, その他部局等, 研究員 (20356306)

研究分担者 高橋 克也  農林水産省農林水産政策研究所, その他部局等, 研究員 (20371015)
浅川 達人  明治学院大学, 社会学部, 教授 (40270665)
岩間 信之  茨城キリスト教大学, 文学部, 准教授 (90458240)
田中 耕市  茨城大学, 人文学部, 准教授 (20372716)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード少子高齢化 / フードデザート / 買い物 / 店舗への距離
研究概要

食料品アクセス状況の将来予測のためのデータの準備作業を行った。当該将来予測においては,2分の1地域メッシュごとの人口と店舗数の予測が必要であるが,人口については,2010年国勢調査に基づくメッシュデータが公表されたので,これに基づいて2010年の生鮮食料品販売店舗まで500m以上の人口の推計を行った。この結果を65歳以上についてみると,500m以上人口は地方圏の方が多いが,2005年国勢調査に基づく結果と比べると,三大都市圏において増加率が高く,今後確実に進展する高齢化により今後は都市部で大きな問題になると予想された。
店舗数については,2002年と2007年の商業統計の結果をもとに将来推計することとしているが,人口と異なり,店舗数は1メッシュに1店舗のケースが多いので,全体として店舗数の減少が予測される場合に,どのメッシュの店舗を減少させるかを検討する必要がある。そこで,あるメッシュの,生鮮食料品専門店の店舗数の変動に影響を与える要因として,GMSの存在をとりあげ,同じメッシュおよび周辺のメッシュにおけるGMSの存在が,生鮮食料品専門店の変動に与えた影響を2002年と2007年の商業統計のメッシュデータをもとに検討した。その結果,同一メッシュにGMSがある場合は,商業集積地形成の影響などにより生鮮食料品専門店を減少させる確率は低いが,周辺メッシュにある場合は,商圏の広さから生鮮食料品専門店を減少させる確率が高いことが明らかとなった。
また,ミクロの動向分析を行うための調査地の選定作業を行った。食料品アクセス問題は今後は都市部で大きくなることが予想され,その大きな要因として,20~40年前に開発されたニュータウンの存在があると考えられる。このため,候補地として,多摩ニュータウン等2カ所を選定した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

24年度に実施予定であった全国規模での食料品アクセス状況の予測手法の開発については,その準備作業を行う過程で多くの成果を得た。この課題は,引き続き25年度以降も実施する。また,25年度以降のミクロの現状分析のための調査地を選定も終了した。

今後の研究の推進方策

食料品アクセス状況の将来予測については,引き続き店舗数の将来予測に関する作業を行い,全国規模での食料品アクセス状況の予測手法の開発に取り組む。
また,住民調査により,ミクロ視点からの接近を行い,現在の70歳代と10年後のそれら年代となる60歳代に着目したコーホート分析を行うことにより,購買行動,消費行動の現状と将来への変化を明らかにする。
さらに,問題の解決に向けてコミュニティの役割を,費用と負担,負担へのインセンティブ,社会的許容度に関する経済学的アプローチを加えて分析する。
住民調査については,25年度に,多摩ニュータウン等2カ所においてヒヤリングやアンケート調査等を行う。

次年度の研究費の使用計画

25年度には,2カ所でアンケート調査を行う予定なので,調査票の印刷,配布等に使用予定。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 生鮮食料品販売店舗への距離に応じた人口の推計-国勢調査と商業統計のメッシュ統計を利用して-2012

    • 著者名/発表者名
      薬師寺哲郎・高橋克也
    • 雑誌名

      GIS-理論と応用

      巻: 20 ページ: 31-37

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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